RAMが16GBでCPUがCore i7以上のPCはプログラマの基本的人権なのか

近頃、表題のような主張をTwitterなどでよく目にするようになった。最低でもRAM(メモリ)は16GB、CPUはCore i7以上の開発環境でないと、プログラマの仕事は成り立たないということである。

では果たしてこの主張は正しいだろうか。

結論から言うと、この主張はかなり正解に近い。だが、なぜそれが必要かを理解しないままにそう主張している人も、少なくないのではないだろうか、とも感じてしまう。

はっきり言って最近の巷でのスクリプト言語開発にはオーバースペックだ。ちょっとしたスマホアプリやWebサービスの開発くらいであれば、RAMは4GB、CPUはかなり世代が古いCore i3でも案外なんとかなる。ギリギリ可能というほど辛いものでもなく、十分事足りる。

それではなぜ16GBのRAMとCore i7のCPUが必要と言えるのかだが、これは本来、ただテキストエディタでスクリプトを上手に書ければそれで良しの、ひよっこプログラマのためではなく、中級以上のプログラマのための権利だ。

具体的に言うと、同時にいくつもの本格的なIDEを立ち上げて、組み込むSDKのソースにブレークポイントを張って、ステップ実行で挙動を確認しつつ、もう一方のIDEでこれまたデバッガーで監視しながらフロント側を実装するような。

その他にもWindowsのOSが走るマシン上で仮想環境としてLinuxを走らせて、その2つのOSで実装と検証を並行的に行うような、重い処理が必要なプログラマのために、最低限必要なPCはメモリ16GB以上、CPUはCore i7以上の高スペックPCだということだ。

「プログラマの基本的人権」について語り合うときは、上記について踏まえつつ、スキルレベルの低い初級プログラマの単純なテキストエディタでのコーディング作業に、なぜそこまでの高スペックPCが必要なのか、と論点がずれてしまわないように気を付けよう。

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