ライブハウスの店長はなぜ横柄なのか?これからのミュージシャンが「食う」方法

タメ口で上から目線のアドバイスを顧客であるバンドマンに出してばかりのイメージであるライブハウスの店長だが、アマチュアバンドというものはやたらとアンケート用紙を配ることからも見て取れる通り、手放しの称賛よりむしろ辛口のダメ出しを求めているようにも考えられる。

だがそれは自分がアマチュアにとどまっている現状を分かりやすい課題として捉えたいという欲求から来ていることで、それ自体が実は大きな誤りである。なぜかといえば、大きな改善は目の前に見える課題解決よりもどこにも寄らない自由なそれでいてニュートラルな知能による発想、つまりヒラメキから生まれることのほうが遥かに多いからだ。

実際に、iPodはウォークマンの後発ともいえるが、それは課題からではなくクリエイティビティによって生まれたものであるし、その後のiPhoneもiPodで電話ができなかった問題を解決するためのプロダクトではなかったはずだ。つまり、アマチュアバンドに必要なツールは聴衆へ配布するアンケート用紙ではなく自由でニュートラルなヒラメキを生み出すための時間なのだ。

だが現実問題として、アマチュアからプロへの転向を目指しているバンドマン・ミュージシャンは毎日忙しい。食い繋ぐためのアルバイトや無意味さを感じながらもどうしてもやめられないリハーサルスタジオでの“練習”など、まるでクリエイティビティとは程遠いような雑事で常にスケジュールがびっしりと埋まっているからだ。本当に解決が必要なのは、この課題ひとつだけなのである。

それではこの課題を解決する方法は何かあるだろうか?高時給のアルバイトに変える?バイト先で正社員や契約社員に登用してもらう?どちらもまるで的外れだ。答えはもっとシンプルで、プロを目指すのではなく今日からプロになってしまうのだ。そんなことは不可能と思うかもしれないが、たとえ“アマチュア”バンドでもチケットを売り音源を売りホームページで最新情報を発信することは、元来ビジネスの一種であることを自覚するべきである。

それではそれを実現するための具体的なプロダクトを作れないだろうか。私が提案するのは「誰もがプロミュージシャンになれる音楽取引マーケット」だ。フローとしてはまず自分(たち)の音楽で収入を得たいアマチュアミュージシャンを募り、オリジナル楽曲が欲しいが作れない個人や企業に楽曲を販売できるプラットフォームを作る。

買う側のユーザーは売る側のミュージシャンがアップロードした楽曲の一部または全部のデモ音源を聴き、気に入ればその楽曲をブラッシュアップしたものをメッセージのやり取りで完成後に報酬を支払い、その内90%が提供したミュージシャンに支払われ、残り10%は運営者(私がやるなら私)が受け取る。

楽曲の形式(デモか正式版かどちらを提供するか、またはその両方など)や価格はミュージシャンがそれぞれ自由に設定可能で、フルアレンジの楽曲だけでなく、ギタートラックやベーストラック、ボーカルトラックのみの販売もオーダーメイド形式により可能とする。また楽曲ではなくライブでのサポートメンバーの役務を提供することや、レッスン講師としての取引を行うことも可能とする。PCサイトだけでなく、モバイルサイトでも利用可能で、購入後のメッセージ取引など一部の機能はスマホアプリでも可能とする。

以上が私の提案したい、これからのミュージシャンが「食う」方法であるが、残念ながら実現するには時間も資金も乏しい。そこで、このアイディアを一緒に実現してくれる仲間を募集する。自己紹介と、自分には何ができるかなど簡単な自己PRを添えて、TwitterへのDMかFacebookでのメッセージにて協力の意思を表明してほしい。

それではみなさん良い年末年始を、メリークリスマス。

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